基研研究会 「熱場の量子論とその応用」
研究会の目的
本研究会では、熱・化学平衡系、及び、非平衡量子場系を対象とする「熱場の量子論」をキーワードに、理論、実験、観測における最近の進展、新しい問題意識について議論します。 様々なエネルギースケールでの物理現象について、素粒子、原子核、宇宙物理、物性物理、 量子光学といった分野の枠を超えて情報を共有することで、「熱場の量子論」に関する視野を広げ、新しい研究への足掛かりを築くことを目的としています。
日程・場所
- 日程:2019年9月2日(月) 9:30-18:20
9月3日(火) 9:30-18:20
9月4日(水) 9:30-15:05 - 場所:京都大学基礎物理学研究所 湯川記念館パナソニック国際交流ホール
テーマ
- QCD 相構造の微視的理解とクォーク・グルーオン物性
- 高密度星の構造・進化とクォーク・ハドロン物質
- 量子多体系の非摂動計算処方
- ハドロン多体系に対する熱場の理論とその適用
- 非平衡熱場の量子論構築に向けた試みとその応用
- クォーク・グルオンプラズマ生成とカイラル相転移の時空発展
- 非平衡統計力学の最近の発展とその応用
- 希薄原子気体、フェルミ原子気体の熱的性質 ・極限強度場中の場の理論
- 初期宇宙と揺らぎの成長
- 量子情報理論
- 物理現象への機械学習の応用
これらのテーマに関して一般講演を募集します。
招待講演
上記のテーマと関連して、以下のレビュー講演を行います。
- 川口恭平(東大宇宙線研) 中性子星連星合体からの重力波と電磁波対応天体
- 佐々真一(京都大) エントロピー最大原理の非平衡への拡張 - ミクロ力学からの構成と実験への予言 -
- 瀧雅人(理研) 深層学習の理論と実際
- 橘保貴(Wayne State Univ.)クォーク・グルーオン・プラズマとジェットの相互作用とその媒質応答
- 福間将文(京都大) Sign problem in Monte Carlo simulations and the tempered Lefschetz thimble method
- 藤井啓祐(大阪大) 量子情報と基礎物理(仮)
- Steffen A. Bass(Duke Univ.)Determination of QGP parameters from a global Bayesian analysis
一般講演
一般講演は分野間での相互理解をより深められるよう、ショートスピーチに加えポスター発表を行うという形態をとる予定です。講演プログラムに関しては世話人にご一任ください。
旅費補助・宿泊
今回、旅費を補助できるのは一般講演を申し込みいただいた方のみで学生優先となります。予算に制限がありますので、旅費の配分に関しては世話人にお任せ下さい。科研費等の財源をお持ちの方はそちらをお使い頂きますよう、ご協力をお願いします。また、北白川学舎(バス付 ¥3300/泊 7室、バス無 ¥2500/泊 1室) に宿泊を希望される場合、学振特別研究員でない学生優先で先着順としますので、お早めに申し込みください。
世話人
一瀬郁夫(名古屋工業大学工学研究科)、 稲垣知宏(広島大学情報メディア教育研究センター)、 江尻信司(新潟大学理学部)、 大西明(京都大学基礎物理学研究所)、 柏浩司 (福岡工業大学情報工学部)、 北沢正清(大阪大学大学院理学研究科)、 関口雄一郎(東邦大理学部)、 瀬名波栄問(韓国基礎科学研究院)、 橘基(佐賀大学理工学部)、 仲野英司(高知大学教育研究部自然科学系)、 野中千穂(名古屋大学大学院理学研究科)、 日高義将(理化学研究所仁科加速器科学研究センター)