町村信孝外務大臣メッセージ

第５５回パグウォッシュ会議年次大会が広島で開催されるに当たり、世界各国からの参加者の皆様を心より歓迎いたします。

冷戦の終結後においても、世界には依然として、懸念国やテロリストによる大量破壊兵器開発・取得のように異なる形で核の脅威が残っています。

このような脅威に対処するため、国際社会はＩＡＥＡ追加議定書や国連安保理決議１５４０のように新たな手段を考え出しました。このような措置は、核拡散の禁止という規範に支えられ、そうした規範が国際社会に深く根づき強く確認されることによってこそ、極めて効果的なものとなります。本年のＮＰＴ運用検討会議において、締約国が実質的事項に関する合意を達成できなかったことは極めて遺憾です。あらゆる機会に核軍縮・不拡散に対する決意を新たにし、確認することが一層重要です。

パグウォッシュ会議は世界中の著名な方々に対し、そのようなメッセージを発出する最良の機会の一つを提供してくれます。私は皆様の熱心な議論がこの目標に大きく貢献することを祈念いたします。