ここでは、物質中での光の屈折を考えます。
真空(媒質I)から物質中(媒質II)へ光線が入射する場合、一部は反射し一部は媒質IIを通過します。入射光の入射角θとすると反射波も同じ角度θで反射します(図1参照)。で は屈折光の場合はどうでしょうか、屈折光の進む角Φと入射光の角θの関係は、
以下の視点で教材を眺めましょう。
屈折率の小さな媒質から屈折率の大きな物質に進むとき:
真空から媒質IIに向かって光線を発射しましょう。
媒質IIの屈折率をいろいろな物質の屈折率にセットして観察してみましょう。代表的な物質の屈折率は
* 空気(0℃,1気圧) 1.000292
* 水(20℃) 1.333
* エチルアルコール 1.3618
* 氷(0℃) 1.309
* 水晶(18℃) 1.5443
* 光学ガラス 1.43-1.74
* ダイヤモンド 2.417
です。
屈折率の大きな媒質から小さな媒質へ進むとき:
媒質II(屈折率>1)から真空に向かって光線を発射してみましょう。θを段々小
さくしてゆくとある角度を越えると屈折光が無くなってしまいます。この現象を
完全反射と呼びます。この時のsinΦとsinθ、屈折率の関係はどうなっていますか?
(1)プールに入ったときに足が短く見えるのはなぜでしょうか?
(2)食用油の入った容器にガラス製品(試験管やコップなど)を漬けてみてください。あら
(3)不思議?、ガラス製品がまったく見えなくなってしまいます。理由はなぜでしょう?
(4)プールの中に潜って水面を見上げるとどんな風に見えますか?、明るいのはどの範
囲ですか?、それより外の範囲には何が見えますか?
(5)上の屈折率の公式を導いてみましょう、なんで絶対屈折率はどの物質も1より大
きいのですか?
次の教材と比較してみましょう。
3.1 プリズムによる分光 :
光の波長によっても屈折率はことなります。